■サイト内検索:
 

RPA Biz > RPA > 【RPA】経理の具体的な業務改善方法

【RPA】経理の具体的な業務改善方法

2018.05.14

業務効率化、生産性向上、働き方改革。この類のワードを仕事中や日常生活などで目や耳にする機会が増えてきたと感じる方は多いのではないでしょうか。(業務効率化、働き方改革の必要性などの概要は、当Webサイトの「業務改善/効率化」「働き方改革」カテゴリー内を参照いただければと思います。)

業務効率化などのためのRPA導入事例で、「仕事時間が6分の1に」「8割以上の工数削減」「事務作業削減効果最大5,000時間」等と書かれた記事を見ると、当社にはハードルが高い、大手上場企業の話だ、投資できる資金力がないなどと一瞬感じてしまうことがあると思います。

ここでは、RPA導入を前提とした方法も含め、コストを抑え今からできる業務効率化、生産性向上の具体的事例を紹介します。まずは、業務の棚卸・現状の課題と改善後の効果を明確するための管理方法を紹介します。次に業務別の具体的な改善方法案を紹介します。

 

[現状の課題把握・改善策の実行・効果管理方法]

 1.経理関係業務における課題の簡便的な抽出方法

  ①手書きしている業務

手書きをしている業務が課題になるケースが多いです。例えば、現金出納帳の手書き、売上請求書郵送時の封筒の宛名書きなどが考えられます。請求書を郵送するために封筒に宛名を手書き(宛名シールも同様)している場合は、手書きする時間がかかり、また他社の請求書の封入ミスなどによる事後処理時間が発生する可能性もあります。

 

  ②会計ソフトへ手入力している業務

会計ソフトへ手入力している業務も課題になるケースが多いです。例えば普通預金勘定の会計データを登録する際に、通帳を見ながら入力している、売上請求書の控え(紙)を見ながら、1件ずつ売掛金計上(売上計上)している、郵送されてきたクレジットカード利用明細を手元に置きながら未払金計上を入力しているなど、手入力している項目(勘定科目)は改善の余地があります。

 

  ③コピー&ペーストが多い業務

クラウドベースの業務システム・社内基幹システム(SAP)などとExcelシートを往復しながらデータのコピー&ペーストを繰り返す作業、決まったターム(日次、週次、月次)にWebサイトを巡回してデータを収集する業務なども単純な作業ですが、意外と時間がかかるものです。

 

 上記3つの「手書きしている業務」「会計ソフトへ手入力している業務」「コピー&ペーストが多い業務」をキーワードとして現状の業務の棚卸をし、それをリストアップすることで課題が明確化できます。

 2.各業務時間の把握

上記1.の課題の抽出と同様に重要なのが、業務完了に何分(何時間)かかっているのかを把握することです。各業務の作業時間を計測し、現状を把握することにより、作業削減時間のKPI(目標値)を設定することができます。そのKPI達成のために、さまざまな解決案を考えることになります。エクセルの関数である程度解決できるのか、新たな業務システム導入が費用対効果が高まるのか、現状のエクセルにRPAを組み合わせるのがいいのかなどの検討が可能になります。どの業務に何分かかっているのか把握していない経理担当者は意外と多いものです。現状を変えるためにも今日からストップウォッチを使い各業務時間の計測してみてはいかがでしょうか。

 

 3.改善策の実行と効果測定

課題・業務時間の把握後は、改善策の実行と効果測定を行います。具体的な改善案は次の項目で記載します。効果測定については、実際の作業時間を計測するためストップウォッチを使用し、削減時間を測ります。当初設定したKPIの達成率を毎月確認し、さらなる改善案を考え、また実行します。この繰り返しを行うことで、経理・財務部門の業務効率化・生産性向上が期待できます。まずは経理・財務の担当者レベルで解決できる方法を考えましょう。

 課題把握やKPI管理シートの参考様式を以下に掲載しますので参考にしてみてください。

 

 

[業務別の具体的な業務改善方法案]

 1.小口現金

  ①小口現金制度を廃止する

小口現金制度を廃止し、社員の立替金精算方式に変更する。ATMや銀行窓口で現金を引き出す時間や、現金取引の会計ソフトへの入力時間が削減されます。しかしながら、業種によっては小口現金を廃止することは現実的ではない場合もありますので、小口現金制度を廃止する方法は限定的な方法となりそうです。

 

  ②立替経費精算方式の採用

各役員・従業員が一旦経費の立替を行い、給与と一緒に立替金を精算する方法です。この方法によると現金の動きが少なく経理・財務部門の事務負担は軽減できます。立替経費精算の対象となる役員・従業員数が多い場合には、経費精算業務システムの導入も有効的です。

 

  ③仮払金方式の採用

 毎月の経費精算金額が大きい役員・従業員がいる場合には、経費仮払金として一定額をその本人に振り込み、差額精算は給与振り込みと同時に行う方法です。

 ④多店舗展開等で各店や各事務所に現金出納帳がある場合

  A)まず手書きの現金出納帳を採用している場合は、エクセルやGoogleのスプレッドシートの現金出納帳に切り替えを行いましょう。もちろん現金出納帳の様式は統一し標準化を図ることが重要です。

  B)次に、会計ソフトに入力する時間を削減するため、現金出納帳のデータを会計ソフトにインポートできるような、インポートツールエクセルで作成します。ほとんどの会計ソフトには、仕訳や振替伝票のCSVデータをインポートするための形式が定められています。インポートツールといっても簡単な関数で作成できますので、会計ソフト会社のサポートや顧問会計事務所の協力があれば問題なく進めることができます。

  C)最後に各店や各事務所で現金出納帳のデータをコピーしインポートツールにペーストするなどして、会計ソフトに一括でインポートします。店舗数や事務所数が多い場合は、コピー&ペーストの単純作業も多くなりますので、このような場合はそのコピー&ペーストの箇所と会計ソフトにインポートするための操作を一括してRPAで行うことにより、経理・財務部門ではほぼ何もしなくても現金勘定の残高を合わせることが可能になります。

 2.普通預金

  ①会計ソフトの預金取り込み機能を活用する

主要な会計ソフトにはインターネットバンキングの預金の入出金データを自動取り込みできる機能があります。その機能が標準的に備わっているソフトもあればオプションで別料金設定しているソフトもあります。まずは、自社で使用している会計ソフトにその機能が標準で備わっているのかオプションであるのか確認します。その機能あるのであればその機能を活用しましょう。しかしながら、標準で備わっている場合でも初期設定の煩雑さや、会計ソフト特有のユーザーインターフェースの使いにくさなどにより活用を断念している会社がある実態もあります。

 

  ②仕訳予約機能を活用する

 こちらの機能も主要な会計ソフトに備わっている機能の一つになります。会計ソフト会社によって呼び名は異なりますが、毎月発生する定型的な仕訳をある一定日に自動起票(自動仕訳)してくれる機能です。初期設定さえすれば、登録した仕訳は毎月自動で計上されるため、仕訳入力の時間が削減できます。初期設定も比較的容易にできます。

 

  ③インポートツールを使用する

 上記1.小口現金の④と似たような方法です。小口現金と同様にインポートツールを作成し、インターネットバンキングからダウンロードした、入出金明細のCSVデータをコピーし、インポートツールにペーストします。インポートツールには、入出金明細の摘要欄の文字列に応じたデータベースを作成しておきます。インポートツールはエクセルで作成するため、データベースの追加修正削除などが容易にできます。

ここにRPAを導入した場合、ロボットがインターネットバンキング等にログインし入出金データのダウンロードを行い、インポートツールにコピー&ペーストをし、会計ソフトにインポートするところまでの自動化が可能になります。データベースに登録されていない取引は、仮払金や仮受金で仕訳計上されるようにしておけば、経理担当者は、イレギュラーな取引である仮払金や仮受金の仕訳を修正するのみで当月分の預金残高を確定させることができます。当月に仮払金や仮受金に振り分けられた仕訳もインポートツールのデータベースに登録することにより次回からは適正な仕訳として計上されることになります。

 

今回は、現金・預金にフォーカスしましたがそれ以外にも、売上請求関連、支払請求関連、クレジットカード関連、給与などについても、「手書き、手入力、コピー&ペースト」のキーワードに当てはまる日々の業務はあると思いますので業務の棚卸と作業時間の現状把握から進めていきましょう。

topへ
© RPA.biz