2019.06.10
テクノロジーの発展に伴い、良くも悪くも多くの仕事が機械に代替されていく、そんな中で今後必要とされる人材はどんな人材でしょうか?世の中に必要とされるいい人材として生き残っていくための近道として、今日はRPA技術者検定についてお伝えしていきます。
今後さらに必要とされる人材はずばり、テクノロジーを管理・運用できる人材です。
AIやRPAなどの技術が導入されていくことで、今まで人間が行っていた単純作業が大幅に減り、人材も削減されます。しかし、AIツールやRPAツールを用いたからと言ってその作業を完全に機械に任せきりにすることはできません。人間がテクノロジーを管理・運用していかなければならない理由は大きく分けて3つあります。
では、どうやったらこれらのテクノロジーを管理できるような人材に自分自身がなれるでしょうか。また、その能力を活かして働いていくことができるでしょうか。
一番の近道は検定などの資格・ライセンスを取ることです。
資格を取るためには全ての範囲を一通り勉強しなければなりません。どの問題が出題されるかが分からないため、全ての範囲を繰り返し勉強し、それらを自分の知識、スキルとして身に着けることができます。慣れてきたら実践で学べる事もたくさん出てくると思いますが、慣れるまでは基礎知識を身に着け、順番に次のレベルへと進むことが必要だと考えられます。また、多くの検定・試験は受験できる日が年に〇回などと決められているため、計画的に勉強のスケジュールを組んで取り組めるというメリットもあります。
また、資格取得の大きなメリットは客観的に見た際に、分かりやすい指標として機能することです。
RPA技能者検定とは
数ある検定の中で今回わたしが強くお勧めするのはRPA技能者検定です。
様々なテクノロジーやソフトに対して資格・検定は存在しますが、RPAツールに関する資格は現時点(2019年5月)で一つだけ、また2018年4月に始まったばかりなので既に資格を取得している人の数が少なく、今のうちに取得するのがおすすめです。
検定の概要
WinActorについて
WinActorとはNTTグループが開発・研究したRPAツールです。Windows端末上のアプリやシステムなどと連携して業務を自動化するソフトウェア型ロボットです。パソコン上で行われた操作を記録して、それを再現し、自動化するという特徴を持っています。自動化できる操作の範囲は他社のソフトウェアに比べると小さめですが、日本語サポートの体制がとても充実しています。その信頼性と機能性によって2018年12月の時点では1900社を超える会社が導入しています。
初級者向け アソシエイト
受験対象: WinActorの基本的知識を有している方
WinActorでシナリオ作成経験のある方
WinActorの基礎知識を体系的に学びたい方
試験形式: 多岐選択式
出題数: 50問
試験時間: 60分
受験資格: 特になし
受験料: 6,500円
試験会場: CBT試験会場
試験頻度: 随時
合格基準: 原則として、正答率7割以上を合格。ただし、問題の難易度等により変動する場合あり。
試験問題 例題
中級者向け エキスパート
受験対象: WinActorの機能について深く理解し、実際にWinActorを業務上の改善ツールとして活用経験のある方
WinActorのシナリオ変更やトラブル対応など運用保守、システム管理経験のある方
試験形式: 実技試験
出題数: 4問
試験時間: 120分
受験資格: 特になし
受験料: 15,000円
試験会場: 札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡
試験頻度: 4回/年
合格基準: 原則として、正答率6割以上を合格。
ただし、問題の難易度等により変動する場合あり。
試験問題 例題
上級者向け プロフェッショナル
現在は準備中で、未だ試験は行われていません。
RPA技術者検定の勉強法
この検定の勉強法は主に
の二つがあります。
電子書籍
電子書籍はRPA技術者検定のページでエキスパートのみ販売されています。
書籍名: WinActor® RPA技術者検定 エキスパート ~実施問題と解説~
提供形式: 電子書籍形式
販売価格: 3,780円(税込)
販売サイト: ヒューマンアカデミーオンライン https://ec.athuman.com/products/detail/472
Eラーニング
EラーニングはNTTデータと正式に提携している学習機関としてヒューマンソリシアが提供するプログラムが二つ、NTTデータ自体が提供しているプログラムが一つあります。
RPAに興味を持っていて、少し学んでみたいという方にもわかるような内容となっています。合計約50分間のコンテンツとなり、RPAツールの基本的な動きや使い方について学ぶにはちょうど良いでしょう。
受講料は無料なので、資格を取る必要がないという方でもこの機会にRPAツールの基礎を知るきっかけとして試してみるのもいいかもしれませんね。
このプログラムは基本的な動作は理解した上で、実際にシナリオの作成方法を学びたい方向けのプログラムです。合計約2時間50分のコンテンツで17チャプター構成となっています。受講料は20,000円+税で、一つのプログラムを購入すると30日間視聴することができます。
基本的な操作については学んだが、いざ実践となると難しいという方を対象に、よく使う操作ごとに学習していきます。合計約3時間のコンテンツで18チャプター構成となっています。有効期間は30日間と60日間から選ぶことができ、30日間版は21,600円、60日版は37,800円で購入できます。
これらの勉強ツールを自分の勉強時間や勉強の仕方に合わせてうまく活用していくことで資格取得につながるでしょう。
RPA技術者検定に合格したら
RPA技術者検定に挑戦して合格した場合は約一週間でカードタイプの認定証が届きます。
資格を取得したことは、もちろん履歴書などに自身のアピールポイントとして書くことも可能ですし、「RPA認定技術者(WinActor)エキスパート」の肩書を名刺に記載することもできます。名刺への記載に関してはNTTデータが正式にHPで記載方法を指定しており、以下のように専用のロゴを入れることも可能です。
終わりに
以上、今後必要とされる人材となるための方法としてRPA技能者検定の内容やその受験方法、勉強法などについてお伝えしてきました。
仮に、RPAに関する知識や技術の取得が現在の職場でのスキルアップやキャリアアップには直接関係なかったとしても、転職する時にこの資格が有利に働く可能性は非常に高いです。なぜなら、RPAツールが一番使われやすいとされている経理部や人事部はどの会社にもあり、RPAツールを扱える人材が確実に必要となるからです。経理部や人事部だけではなく、全社的にRPAを活用しようとしている会社も多いので、RPA技術者検定を取得することは今後の自分自身の選択肢を増やすことにもつながりそうですね。
みなさんもぜひRPA技術者検定に挑戦してみてはいかがでしょうか。
<参考文献>