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1年間で110万時間 三井住友銀行がRPAで削減

2019.03.14

 

 1.はじめに

3大メガバンクがそろって新卒採用数を削減するとみられる2019年春。各社とも、急激な収益環境の悪化が顕著になり、各種デジタルソリューションによる業務効率化を推進しています。

 

こと業務効率化、RPAに熱心に取り組んできた金融機関での採用数削減に、「コンピュータに人間の仕事が奪われる」と考える向きも少なからずあるでしょう。

 

 

昨年末、全行あげて定型業務のRPA化を進めていた三井住友銀行は、本格導入が始まった20174月からの1年間で、のべ110万時間以上のPC作業の削減に成功したと発表しました。

 

 

今回はそんな三井住友銀行のRPAの取り組みと、活用されたプラットフォームUIPathについて述べていきたいと思います。

 

 

 

 

2.メガバンクで業務効率化・省人化がすすむワケ

2019年春の新卒者採用数は、3大メガバンクトータルで2,300人ほどと、前年比3割減まで縮小する見込みです。3社に共通しているのは、事務作業・窓口業務を担う特定職の採用をかなり絞るという点であり、全体の採用数を大きく押し下げているといわれています。

 

 

そもそも就活生にとって高額な報酬とその安定性から、かねてから人気の高いシティバンクは、毎年1,000人以上の採用枠を設け、新卒就活市場を長らく牽引してきました。

もともと業界全体として、有名大卒の優秀な人材を早期に抱え込みたがる傾向が顕著であり、かたや膨大な事務手数を伴う業務の性質上、比較的単純な作業に労力を傾け、業務効率化の余白が大きかったのも事実。

 

そこに、折からのマイナス金利の影響で収益確保が困難になる市場環境と、定型業務を自動化するRPAの台頭が重なったため、業務効率化・省人化への流れにむかうのは、ある種自然であるといえるでしょう。

 

金融業界を志す学生にとっては、門戸が狭まりあまりいい知らせとは言えないものの、労働市場全体としてみれば、成長力の高いベンチャー、有力中小企業に能力の高い人材が流れ、生産性向上につながるとして期待する声もあります。

 

 

 

 

3.三井住友銀行の取り組み

三井住友フィナンシャルグループは、174月からの3か年中期経営計画で、ITソリューション、デジタル技術を活用した生産性向上・業務効率化や、ペーパーレスを推進した次世代型店舗の展開を大きく掲げていました。

 

 

マイナス金利の状況下では、新規事業の拡大は急務。従来の業務を効率化し、新規事業に注力できる体制を構築することを目的に、切り札としてRPAが用いられました。

 

189月時点で、同社が稼働させているソフトウェアロボットの数は、実に約1,000体。

 

導入から半年でここまで急速に推進できたのは、RPAプロジェクト時に秘訣としてよく云われているように、トップダウン&ボトムアップの両軸で対処できたからだといわれています。

 

トップマネジメントを中心とする、RPAプロジェクトチームを発足し、本社の1フロアに実に150人もの外部の「専門家たち」を招集。集められたのは、大手コンサルティング会社複数社、RPAツールを提供するUIPath社、AI-OCRソフトを提供する日本IBMなどのITコンサルティング・エンジニアです。

 

 

課題解決のために複数社のコンサルタントを取り入れることは、往々にしてあり得ますが、同社では、より効果的な施策を打ち出すこと、チームの定着を図ることを目的として、部門や業務区分での担当分けを行わず、それぞれに「市場営業部門」、「リテール部門」、「ホールセール部門」、「国際部門」に対するRPA活用提案を求めました。

単年の投資対効果のより高い提案を採用し、その施策の実施主体を提案した企業に委ねるというものでした(いうなれば社内コンペ)。各社は競い合ってRPAの活用提案を行ったため、対象業務も多岐に渡ったばかりか、非常に投資効果の高い内容を多く提案が行われたのです。

 

 

その上で、RPA導入に連関する情報共有は企業の枠を超えて行われる環境づくりをしたために、同時にプロジェクトメンバーの定着を図ることにも成功しています。

 

 

トップダウンで強力にプロジェクトが推進される一方で、ボトムアップ施策も積極的に進められてきました。

その一つに、行員向けのRPA研修制度の整備があります。行員が自らRPAツールを駆使し、ロボットを開発し、各部署で主体的に業務改善が進められることを狙ったものです。

 

そこで役立てられたのが開発ツール「UIPath」が備える録画機能です。開発画面の「録画」ボタンを押した上で、Webブラウザを操作すると、一連の操作を自動的に記録し、動作手順に役立てる機能です。

行員は、普段何の気なしに体が覚えている操作を、録画機能を使うことで簡単に「業務の見える化」が可能になり、業務を見直すことに繋がりました。こうして各種研修プログラムを重ねた結果、行員自らロボットを開発する土壌が整い、現在までに約500体の開発に成功しています。

 

 

もちろん、打ち手がことごとく成功したわけではなく、実際に何度もロボットが停止したり、思うように動かなかったりする事態も発生。しかし、TryErrorを繰り返し、事態に対処するようプログラムを変更し続けたことで、最適かつ効率的なロボットの活用を可能にしました。

 

 

三井住友銀行では、RPAの活用をより拡大し、今後業務量が増加しても、ロボットに割り当て自動処理できるような仕組みを作るとして、203月には、累計で300万時間の余裕創出を目指すとしています。

 

 

【三井住友銀行がRPAを導入した主な業務】

  • 営業部門における業務効率化

営業担当がその当日に訪問する顧客について、金融商材の運用レポートを始業前にロボットが作成するように設定。ロボットが各営業担当者のスケジュールから訪問先の情報を収集し、他方で社内管理システムからその顧客が運用する商品にまつわる情報も収集。これらを総合的にひとつにまとめ、顧客に提示するレポートを自動生成できるようになりました。

 

従来、人力で数十分かかっていた業務を削減し、余った時間でよりよい提案ができるよう内容の検討に使う時間を創出することに成功したとしています。

 

 

  • 金融商材の精査

同社のある部署では、社内管理システムから販売実績データを取得して、11件その内容を精査する業務を行っています。その業務は、膨大かつ単純な流れ作業同然であったため、重要な業務ながら担当する行員のモチベーションは下がりやすいものでした。

 

そこで、ロボットに流れ作業(思考を要さない確認作業・照合の部分)を担わせ、最終的な精査および定型的でない照合の部分を行員が行うようにしています。

加えて、行員はロボットのコントロール・モニタリングを行い、ロボットが適切に処理できているか、どの観点に基づいてデータを精査しているのかを逐次管理させた結果、現場からより効率的なロボットの配置や、業務量の増加による追加ロボット開発の提案が行われるようになり、モチベーションの向上に一役買うことにもなりました。

 

 

  • 人手不足を解消 受け入れ不可能だった仕事を処理することが可能に

こと主に地方銀行とのコミュニケーションを担う部署において、人手不足が特に大きな課題でした。それにより、地方の企業が海外進出を図る際に必要な、地方銀行からの海外送金依頼をしぶしぶ断っていた現状があります。年々拡大傾向にある海外送金依頼は、手数料収受が期待できる案件であったにも関わらず、受け入れができない状態が続いていたのです。

 

この事態の解決に、RPAが取り入れられました。

 

この業務に必要な技術だったのが「AI-OCR」。行員が複合機でスキャンした海外送金依頼書を、OCRツールに読み取りさせ、データ化する業務をロボットに担わせ、さらにそのデータを勘定システムに転記する行程を組み込みました。通常は、参照する依頼書の書式・構造は統一させなければうまく読み取りができませんが、AI-OCRを活用することで正確性を向上。

 

こうして、依頼を受け入れられるキャパシティを確保することに成功しています。

 

 

 

 

 

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