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大中企業のRPA対象業務を効率的に集める方法について ~社内営業事例を事例に~

2019.01.31

 

RPA導入するには、どのような業務を自動化するか、いわゆる対象業務を選定しなければならなりません。

 

中小企業の場合、作業の種類が少なく、各部門でどのような業務があるかを大体把握している従業員がいるでしょう。

 

この場合、これら数人にヒアリングすれば、RPA化する可能性の高い業務が洗い出せて、とても楽です。

 

しかし、大中企業の場合そうもいきません。

各部署の業務がすべて把握できるといったら恐らく極めて困難です。

 

グループ企業の場合、複数子会社の複数部署、大人数で一つの業務を協力している場合もあり、なおさら難しいです。

 

この場合、中小のように全業務をヒアリングするのは膨大な時間や労働力が必要なので、非現実的でしょう。

 

そして、本コラムでは、A社がRPA対象業務を効率的に集めるにはどのような試みをしたかを見てみましょう。

 

 

A社は国内大手IT会社であり、従業員数は1万人を超える大手企業です。RPA案件を集めるには様々な試みをしてみました。

 

ここで代表的なものを紹介します。

 

 

 

1.案件「掲示板」


 

A社が最初に試してみたことは案件を収集する掲示板でした。

 

A社はグループ会社のため、本社はともかく、各子会社に行って業務をヒアリングすることはできません。

 

そのため、一番簡単なのは各部署から要望を集めて、そしてRPA導入のチームがそれらを評価することです。

 

 

A社本社のIT部門はRPA導入プロジェクトの主体として、社内掲示板を作成しました。

 

掲示板にフォーマットが用意されて、各部署や子会社が各自の要望を記入する。

内容は業務の基本内容、利用するシステムやアプリ、業務の所要時間などです。

 

そして、IT部門のスタッフがまずこれらの業務を見て、RPAの可能性やROIを評価します。

評価結果に基づいてRPA化するかしないかを決めます。

 

 

一見特に問題ないように見えますが、掲示板を実行して数ヶ月後、大きい問題があらわれました。

 

それは掲示板の量です。

 

 

当初の予想は一人のスタッフは掲示板内容の評価をする予定でしたが、毎日掲示板の量があまりにも多く、二人となりました。

 

RPAが社内にどんどん人広がり、まだまだ毎日数十件が上がってきます。

 

評価の量が多い問題もそうですが、評価して、そもそもRPAに極めて向いていない業務やROIがよくない業務が全体の半分弱を占めています。

 

それを全部返答しないといけないし、依頼者にRPA開発しない理由なども説明しなければなりません。

 

 

しかも、これはあくまでも初期評価なので、その後に業務ヒアリングなどが残っています。

 

ここにあまりにもリソースを投入しても仕方がないとA社が考えて、次の手を打ちました。

 

それがRPAセミナーです。

 

 

 

2.RPAセミナー


 

RPA掲示板の発想はとても良かったです。

 

しかし、大企業のA社では、対応しきれない案件が上がってきていました。

 

その理由を分析すると、IT部門以外、社内の従業員はそれほどRPAに詳しくないからです。

 

詳しくないため、とりあえず要望を出して見て、IT部門の専門家に評価してもらいたいという声がありました。

 

もちろん、できる限りRPAを社内に多く実装させたいという気持ちはありますが、RPAができない業務やROIが悪い業務を一々評価してもリソースがもったいないです。

 

そこで、A社は「みんなにRPAを教える作戦」を起こし、RPAセミナー開催することにしました。

 

 

部署に関係なく、予約すれば誰でも参加できます。

 

最初の狙いはRPAの基本知識を教えることでした。

掲示板に依頼を出す条件はまずRPAセミナー受講必須となりました。

 

ある程度の知識もあれば、そもそもRPA化できない業務を依頼することも少なくなるでしょう。

 

また、受講してみて、自ら開発をやってみたい部署も出てきて、これらの部署にこたえて、開発実戦向けのセミナーも開催することになりました。

 

遠いところにある子会社は物理的に受講困難のため、ネットセミナーも用意しました。

 

その結果として、掲示板に上がってきた業務の量は減りますが、質が向上しました

 

 

すなわち、RPA化可能でROIの良い業務を探すのがより簡単になりました。

 

 

 

もちろん、セミナー開催するには講師も必要ですし、資料の準備もしなければなりません。

最初は「逆にもっとリソースがいるのでは?」という懸念もありましたが、実行してみて、その問題はありませんでした。

 

まずRPA専門の従業員一人を専任講師と任命します。

そして、毎週3回ほどセミナーを開催します。

それ以外の時間は各部署(主に自ら開発をする部署)からの質問などを回答します。

 

 

これにより、掲示板に評価待ちの業務が減り、元々二人でも厳しい評価業務が一人でもクリアできるようになりました。

 

 

 

RPAセミナーの開催により、もう一つのメリットはRPA人材の育成です。

 

 

RPAセミナーに参加した後、自ら開発をやってみたいという部署や子会社は少なくありません。

 

では、なぜ最初からこと要望を言い出さなかったというと、そもそもRPAに対してあまりにも知らないからです。

 

セミナーを受講し、「ああ、こういうことなんだ」と思い、「これなら私はやってみたい」という発想も浮かび上がります。

 

ご存知の通り、RPAの導入は開発したら終わりというわけではありません。

常に調整やメンテナンスしないとうまく動作しない場合がほとんどです。

 

そして、メンテナンスはもちろん開発者がしたほうが一番効率がよいでしょう。

 

開発可能な部署や子会社がいれば、IT部門RPAメンテナンスの作業量はかなり減ります。

 

 

また、開発しない会社でも、簡単なこと解決できれば、毎回IT部門にRPAの修正依頼を出さずに済むでしょう。

例えばファイルの置き場所を変更や稼働時間の調整など。

 

 

 

3.社内営業


 

RPAセミナーのおかげで、A社の案件集めがとても効率よくなってきています。

 

そして、各部署や子会社の案件依頼状況を分析してみたところ、RPAセミナーにも参加せず、開発依頼も出さない子会社が多数存在するということが判明されました。

 

A社はこれらの子会社の中にも価値のある案件が必ず存在していると信じて、これらの子会社に対して「営業活動」を行うという方針を決めました。

 

 

 

RPAの社内営業活動は簡単に言うと普通の営業活動と変わりません。

 

社内のRPA営業マンが各部署や子会社に訪問し(遠い子会社はWEB会議などの方式)、今RPAのメリットについて説明をします。

 

また、直接皆さんは日常業務についてなにが困ることないかと聞きます。

場合によってはRPAをその場で実演し、アピールをします。

 

直接営業以外、RPA営業説明会を開催することにもなりました。

RPAセミナーも似たような内容がありますが、セミナーと聞いて、積極的に参加しない部署や子会社がいるため、この説明会は主に過去の案件や実績などをアピールし、とりあえずRPAに興味を持つようにするのが狙いです。

 

 

また、セミナー見たいに何時間ではなく、参加しやすいするために、時間を1時間ないに抑えています。

 

 

社内営業をしてみて、実績も出るようになりました。

 

元々RPAに興味がない部署がRPAを知って初めてこの便利さに関心をします。

そして、セミナーに参加し、いくつかROIがとても良い案件も開発依頼しました。

 

その中にはとても理想的な案件もありました。

一の子会社が開発依頼した開示文書のフォーマットをチェックするRPAがありますが、別の子会社がほぼ同じものを求めて、簡単に修正して、すぐ導入できました。

 

 

 

4.最後に


 

この三つの施策を同時進行により、A社の案件集めは最初に比べて数倍の効率向上をしました。

 

ただ、色々と試行錯誤をし、半年以上の時間をかけてやっとこの体制にたどりつきました。

 

 

読者の参考になれれば幸いです。

 

 

 

 

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