2019.01.09
今回は、Orchestrator のQueue(キュー)とTransaction(トランザクション)のご紹介前に、UiPath Orchestratorの登録方法をご説明します。
日本語に変更したい場合は、“English”の「▼」から“日本語”を選択し、“Become a tenant(テナントを作る)”をクリックして、テナントを作成します。
テナント名(任意の名前)、名、姓、メールアドレス、管理者パスワードを入力し、“利用規約に同意します”にチェックを入れて、“テナントを作成”をクリック。
※ユーザー名は変更不可のため、“admin”となります。
2回目以降、ログイン時に必要な情報は、テナント名、ユーザー名、パスワードです。
まず、一番右上にあるアルファベット2つ書かれたアイコンをクリックします。
選択画面が表示されるので、“ユーザー”をクリックしてください。
デフォルトでは、“ロール”に“ロボット”が追加されていないので、“アクティブ”の右側にカーソルを持っていき、“編集”をクリックします。
④と同じ画面で、“ロール”に“Robot”が追加されていることを確認してください。
これでadminユーザーにRobotの機能の権限も付与したことになります。
新たに3つのアイコンが表示されるため、一番左の“標準マシン”というアイコンをクリックして、新規マシンの設定を行います。
今回は、自分のPCで動かすため、PCのコンピューター名を設定し、“プロビジョン”をクリック。
また、仮想環境を追加したい場合には、サーバー名を設定します。
※コントロールパネルから“システム”で、“コンピュータ名”を参照してください。
プロビジョンすると、下の画面になります。
画面左上の“ロボット”と表示されているアイコンをクリックします。
新たに3つのアイコンが表示されるため、一番左の“標準マシン”というアイコンをクリックして、新規ロボットの設定を行います。
マシンが複数ある場合は、新規ロボットを動かしたいマシン名を選択してください。
名前:任意のロボット名
ドメイン名\ユーザー名:マシンで設定したマシン名\そのマシンのユーザー名
※マシンのユーザー名は、“コマンドプロンプト”を起動して、“set”と入力して表示される“C:\Users\〇〇”の○○の部分の名前です。
パスワード:設定したマシンを使用する際に使うパスワード。
タイプ:“Development”
ここまで設定したら、“作成”をクリック。
※ロボットを起動させる前に、UiPath Robotがインストール済みであることを確認してください。(UiPath Robotのインストール方法は別途記載します。)
アイコンを右クリックして、“設定”を選択します。
マシン名:Orchestratorの使用するマシン名
Orchestrator URL:https://platform.uipath.com/
マシンキー:Orchestratorの“マシン”画面で、該当マシンの欄の表示をクリックして、マシンキーをコピーしたものをペースト。
マシンキーの右のコピーアイコンをクリックして閉じる。
全て設定したら、“接続”をクリック。
“ステータス”が“接続中”に変更されたかを確認する。
また、“マシン”画面では、“インストールされたバージョン”が記載されます。
“ロボットグループ”は、複数のロボットを一つのグループにまとめて、同一処理を実行させることができます。
“ロボット”画面の“ロボットグループ”ページを開き、右上の“追加”アイコンをクリックします。
“ロボットグループ”の名前を設定して、“作成”をクリック。
作成したグループに、ロボットにチェックを入れて追加し、“更新”をクリックします。
これで、RobotGroop1にRobotが追加されました。
デザイン>パブリッシュ をクリックして、Orchestratorに最新のプロジェクトファイルを送ります。
“プロセス”画面に移動して、実行したいプロセスを追加します。
パッケージ名:右の矢印アイコンから先ほど追加したパッケージを選択。
パッケージのバージョン:パッケージ名を選択すると自動でパブリッシュされた最新バージョンが入力されます。
“作成”をクリックすると、“プロセス”に新しく追加されていることが確認できます。
プロジェクトを実行する際には、“ジョブ”画面の“スタート”アイコンをクリック。
“プロセス”の右の矢印より、実行したい“プロセス”を選択して、プロセスを実行させるロボットにチェックを入れて、“開始”を選択すると、ロボットが処理を開始します。
※ロボットの処理実行の状態は、“ジョブ”画面で確認することができます。
以上で、Orchestrator登録からプロセス実行までの一連の流れが完了になります。
では続いて、Orchestratorの機能であるキューとトランザクションについてご説明します。
“キュー”とは、ひとつまたは複数の箱を収納する場所のことで、“キューアイテム“は、その場所(キュー)に収納されている、値の入った箱のことを呼びます。
”トランザクション“とは、キューアイテムの「処理」のことで、Orchestratorのトランザクションページでは、処理を実行したロボットや、現在の状況(ステータス)、指定された優先度などの情報を確認することができます。
また、Orchestrator上に収納された“キューアイテム”は、トランザクションが開始されると、“トランザクションアイテム”という呼び方に変わるため注意が必要です。
キューは、あるデータテーブルのデータを、複数のロボットが並行して処理する際に適した機能です。
ロボットAが処理したデータを、ロボットBが処理しないために、キューアイテムには“トランザクションステータス“が設けられており、複数のロボットで並行した処理を行うことができます。
UiPath Studioのアクティビティ “キューアイテムを追加”を実行すると、アイテムは“New(新規)”というステータスになり、トランザクションアイテムとして処理が可能になります。
その後、追加したアイテムを取得するなどの処理を行うことにより、ステータスは“InProgress(実行中)”となります。
しかし、アクティビティの “トランザクションアイテムを追加”を実行すると、(キューにアイテムを追加しただけですが)処理を実行しているアイテムが追加されたと認識されるため、トランザクションアイテムの“ステータス”は“InProgress(実行中)”となり、その後そのアイテムへの処理ができなくなってしまいます。
そのため、キューにアイテムを追加する際は、“トランザクションアイテムを追加”アクティビティではなく、“キューアイテムを追加”アクティビティを使用してください。
PC2台(2つのロボット)で並行処理した場合、キュー内にあるトランザクションアイテムごとに順番に処理される。
例)PC①→No1のトランザクションアイテム
PC②→No.2のトランザクションアイテム
PC①→No.3のトランザクションアイテム
PC②…
今回は、UiPath Orchestratorを実行するまでの流れと、Orchestratorで使えるキューとトランザクションの概念についてご紹介しました。
次回は、Orchestratorのキューとトランザクションについて、実践を交えてご紹介していきますので、お楽しみに!!