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RPA Biz > 自治体の導入事例 > 地方自治体におけるRPA研究【vol.2】・・・つくば市(2/2)

地方自治体におけるRPA研究【vol.2】・・・つくば市(2/2)

2018.12.21

 

前回は、「業務選定の観点」まで書いたので、それ以降について述べたいと思います。

 

【前回の記事はこちらから】

地方自治体におけるRPA研究【vol.2】・・・つくば市(1/2)

 

 


 

 

◆つくば市のお知らせ

http://www.city.tsukuba.lg.jp/jigyosha/oshirase/1003854.html

◆共同研究実績報告書

http://www.city.tsukuba.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/003/854/rpa_report0510.pdf

◆記者発表資料(2017510日)

http://www.city.tsukuba.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/003/854/rpa_pr0510_vo2.pdf

 

 


 

 

1.対象業務

つくば市で選定された業務については下記の通りです。

 


 

     ①個人住民税 事業所の新規登録業務

  ②個人住民税 回送先情報の登録業務(eLTAX 給報)

  ③法人市民税 法人市民税の電子申告印刷業務

  ④法人市民税 法人市民税の電子申告審査業務

  ⑤個人住民税 納税通知書・更正決議書・宛名封筒の印刷業務

  ⑥市民窓口業務 異動届受理通知業務

  ⑦財務関連業務 債務負担行為に基づく契約状況・支出状況等の実績入力業務

  ⑧勤怠関連業務 退勤データ集計、時間外データ集計業務

 


 

 

①の事業所の新規登録業務などについては、分析結果の中に含まれていませんが、業務内容を鑑みれば、RPA化の対象業務になりえる業務のうちの一つかと思います。

職員から解決したい課題として、下記の通りあります。

 

 

繁忙期には新規登録が必要な事業所のデータが 1 日あたり 100 件以上発生することがあり、個人住民税システム(基幹系システム)の画面遷移が多いため、入力の手間が非常に煩雑である。また、個人住民税システムと宛名管理システムの画面遷移があり、入力後、宛名管理システムにデータが正しく入力しているか確認したい。

 

 

登録業務をやっている人にとっては、画面遷移が多いとストレスフルになります。

またストレスを感じると入力ミスも増え、入力ミスが増えるとストレスが増え、と無限ループに入ってしまいます。

 

特に単純入力で良い業務は好きな人もいますが、画面遷移が多いとストレスフルな業務になります。

 

業務改善が好きな人にとっても業務フローの効率化を図ると、画面遷移に関しては手の出しようがない部分でもあります。

 

 

しかし、そのような業務でもロボットはストレスフリーであるため、画面遷移が多い業務についても選定するポイントの一つになります。

 

処理件数や処理時間を見ると、年間3,900件、年間146時間とありますが、個人住民税の事業所登録の繁忙期は、課税する時期に多くなるかと思いますので、恐らく2月~6月ぐらいまでが多そうな感じがします。

 

 

地方自治体の仕事の繁忙期の多くは4月前後に固まっていることが多く、一方で職員の異動時期も4月であるため、3月は生産性が高く、異動のため、新たに異動してきた職員がいるため、4月の生産性はかなり低いと言えます。

 

 

業務選定のポイントにロボットの適性に合った業務、いわゆる単純・反復業務が向いていると言われていますが、人間にとってストレスフルかどうかという観点から選ぶことも大切かもしれません。

 

 

 

 

2.RPA導入モデルの検討

つくば市ではRPAの導入において下記のように検討しました。

今回の実証実験が他の自治体でも使えるような汎用的なものというのを意識しているのだと思います。

 

 

個人住民税システムの画面遷移が多く時間を要するため、登録すべき情報を紙媒体の総括表はFilemaker(データベースソフト)に事前登録し、RPA 作業用の一覧表(Excel)を出力する。また、eLTAXから出力可能なデータは出力後に住所分割して一覧表を作成する。なお、つくば市においては既存のデータベースソフトを活用し一覧表の作成を行ったが、RPA において本ソフト利用は必須ではなく、Excelでの作成も可能である。

その一覧表の情報を基に、個人住民税システムの事業所入力・更新から宛名管理システムでの登録確認までを RPA に代行させるシナリオを作成した。

 

 

システムに直接入力するのではなく、ExcelFilemakerというデータベースに入力し、ロボットが自動的にデータベースからシステムに転記してくれるので、画面遷移の時間やマウスを動かしているなどの操作ラグ分の効率化が図れることができるという流れです。

 

 

現在のRPAの運用で良くあるパターンですが、システムに直接入力するよりも、人が入力しやすいフォーマットに出来るので、単純な入力スピードも相当速くなります。

どのようなフォーマットに打ち込むことで間違いが減るなどはPDCAを回したことがある業務改善経験者の十八番とするところです。

 

 

 

 

4.結果

①の事業所の新規登録業務については、人間が作業する時間が146時間から約40時間と大幅に減っています。

 

一方でロボットが作業する時間が76時間発生しています。

 

人間がシステムに入力するのをやめて、ロボットにシステムに入力させるために、人間がFilemakerに入力するだけで、大幅な時間削減ができます。

 

人間が入力する業務を、OCRを使ってできないものかと考えてしまいますが、使っているシステムによっては、OCRを使わずとも、Excelなどのデータベースに打ち込むだけで大幅な削減効果が出ることが実証されたのだと思います。

 

他の業務も含め、削減率が実施業務の平均が84%とRPA化を行って満足のえる結果と言えます。

 

 

 

 

5.課題

課題については凡そどこの自治体とも変わらないように思います。

 

①システム面については、タブレット端末の普及は難しいとかと思いますが、OCRについては今後導入が進むかと思います。

 

 

②体制面と③運用面については、全庁横断プロジェクトチームという大きなものでもなく、情報政策系や企画政策系で外部委託をすることが一番簡単かと思います。

 

ただし、RPA関連のサポートデスク系事業者はまだまだ充実していないため、従来のサポートデスク事業者と比べると不十分な可能性があります。

 

 


 

①システム面

課題:入力元となる申請書(紙)の電子化が未整備

対応策:申請書の電子化対応(タブレット端末やOCR の採用)

②体制面

課題:RPAのシナリオ作成が可能かつ業務に精通した人材の育成RPA導入・展開時に庁内をリードできる部門や人材のリソース不足

対応策:各課RPA導入リーダーの任命、各課 RPA 導入リーダーと導入主幹部署との全庁横断プロジェクトチームの発足

③運用面

課題:効果的・効率的なRPAシナリオ運用管理方法の整備RPA関連スキルを有する人材を継続的に配置するための教育・研修制度の整備

対応策:RPA 共有サイトの作成(シナリオ共有、FAQE-Learning 等)

 


 

 

 

6.つくば市の考察

つくば市の考察では、①担当課職員によるRPA内製化、②職員のRPA人材育成、③紙への対応、以上の3点について述べられていました。

内製化や人材教育についての課題というのは数年後には解決できるようになるかと考えています。

 

なぜなら、RPA関連の人材育成は今年から盛り上がってきており、RPAのシナリオ作成できる人材が増えれば、RPAのシナリオ作成が特別すごい事でもなく、ExcelAccessのように少しトレーニングすれば誰でもできるように定着化もしていくかと思われます。

 

現在RPAベンダー各社の思惑としてはRPAツールの普及を目指しており、より使いやすいツールに変化しています。

 

 

業務コンサルタントが行うRPA導入コンサルティングというのは、業務を知らない人間が行っており、導入効果が思ったほどでないケースもあります。

 

現場の業務を熟知している職員が主体となって導入することで、RPA導入効果を大幅に上げることができるかと思います。

 

 

 

 

7.まとめ

今回、つくば市の記事を書きながら思ったのは、業務選定のポイントとツールとしての使い方がかなり勉強になる部分が多かったように思います。

 

プログラミングもそうですが、複雑にすることよりもシンプルにすることが大切なことだと思います。

 

 

 

 

 

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