2018.09.25
前回は、UiPath Orchestrator環境を構築するために、ElasticsearchとKibanaをインストールしました。
【前回記事はこちら】
今回は、Orchestratorをインストールします。
今回も、Orchestrator v2018導入ステップバイステップガイドを参考にしながら、インストールしていきます。
OrchestratorはTCP443ポートを使用しますが、インストーラーが設定してくれます。
インストーラーは、UiPathサイトからダウンロードできます。
インストーラー実行後、ライセンス条項に同意して、「Advanced」を選択します。
デフォルトのインストール項目にOrchestratorは含まれていませんので、追加しましょう。
不要な項目を外して、Orchestratorだけをインストールすることもできます。
今回は、Orchestrator Websiteとロボット、ロボット自動起動機能をインストールします。
ホスト名が正しいことを確認して次に進みます。
「Application Pool Identity」を選択して次に進みます。
SQL Server名とuipath_sqlの名前とパスワードを入力して次に進みます。
ElasticsearchのURLを入力して次に進みます。
Windows認証を使用する場合は、チェックを入れて、ADドメイン名を入力します。
今回は、チェックを入れずに進みます。
「Install」をクリックします。
インストールが完了しました。「Launch ~」のチェックを外して終了します。
インストーラーがちゃんとWindowsファイアウォールを設定してくれたか確認します。
TCP443ポートが許可されています。
インストーラーでロボットの自動起動を選択した場合は、サービスも確認しておきます。
IISマネージャーで「UiPathOrchestratorYYYY.X」サイトが作成されていることを確認します。
SSMSでUiPathデータベースにテーブルが作成されていることを確認します。
続いて設定ファイルを確認します。
まず、IISマネージャーでサイトを停止します。
サイトが停止したら、設定ファイル
「C:\Program Files (X86)\UiPath\Orchestrator\Web.config」
をメモ帳で開きます。
組織単位機能を有効にしたい場合は、「OrganizationUnit.Enabled」を検索し、
見つかった行のfalseをtrueに変更します。
Orchestratorガイドには、まだテスト中、と書いてありますが、
この機能を必要とする環境は多いと思います。
Web.config内では、「<!–」と「–>」で囲まれた部分はコメントアウトされます。
続いて、Orchestratorのログの書き込み先を確認します。
「logger name」で検索すると見つかります。
図のように“database, robotElasticBuffer“と書かれている場合は、
SQL ServerとElasticsearchの両方にログが書き込まれます。
Orchestratorガイドには、200万を超えるログを保持すると、
パフォーマンスの問題が発生する場合がある、と書かれています。
書き込み先をElasticsearchのみにする場合は、「database, 」を削除します。
Web.configには他にもたくさんの設定項目がありますので、Orchestratorガイドを見ながら、
ご自身の環境に合うように設定しましょう。
Orchestratorガイドは、ところどころ和訳文がわかりづらくなっているので、
英語版を読む方がよいかもしれません。
Web.configの確認/変更が終わったら、IISマネージャーでサイトを開始します。
Orchestratorの画面を見てみましょう。
ブラウザで「https://ホスト名」を開きます。
ブロックされる場合は、信頼済みサイトに追加します。
Login画面が表示されたら、「default」テナントに、「admin」ユーザーでログインします。
パスワードは「890iop」を使用します。
ログイン後、パスワード変更を要求されます。
Orchestratorの管理画面が表示されたら、
右上のAボタン(adminの頭文字)をクリックしてメニューを表示し、「Settings」を選択します。
Generalタブで、Timezoneを変更します。
日本のタイムゾーンを選ぶ場合は、UTC+09:00の中から探します。
選択後、「SAVE」をクリックします。
他のタブにも設定項目があるので、環境に合わせて設定します。
設定が終わったら、他のPCのブラウザでもアクセスできることを確認します。
自己証明書は信頼度が低いので、ブラウザに警告が表示されますが、かまわずアクセスします。
他のPCのブラウザでもログイン画面を確認できました。
この時点で、管理用ユーザーの追加等はできますが、ロボットの登録はまだできません。
ロボットを登録するには、ライセンスが必要となります。
ライセンシングについては、次回、説明します。
ブラウザでOrchestratorを見るたびに自己証明書で注意されるのは面倒です。
設定をいくつかいじって試してみたところ、
httpでOrchestratorにアクセスできるようになりましたので、
ここでは、その方法について書きます。
まず、UiPathOrchestratorサイトを停止します。
UiPathOrchestratorサイトのバインドを編集します。
まずhttpを追加します。
種類がhttpになっていることを確認してから、ホスト名を入力し、OKをクリックします。
httpsを選択して削除します。
httpsが削除されたことを確認してから閉じます。
サーバーを選択して、サーバー証明書をダブルクリックします。
サーバー証明書を削除します。
Web.configをテキストエディターで開き、https接続に関する部分を探し出します。
コメントアウトします。
Web.configを上書き保存してから、IISマネージャーでサイトを開始します。
以上で設定は終わりです。
ブラウザで「http://サーバー名」を開いてみましょう。
ブロックされる場合は信頼済みサイトに追加します。
念のため、他のPCのブラウザでも確認しておくとよいでしょう。
今回作成した3サーバーの、Orchestratorのインストールが終わった時点でのディスク使用量を調べました。
Orchestrator用サーバーのディスク使用量:
SQL Server用サーバーのディスク使用量:
Elasticsearch+Kibana用サーバーのディスク使用量;
今後、ロボットを動かしながら、ディスク使用量や、ログやデータベースのサイズの変化を見ていく予定です。