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RPAを現場に浸透させるために~RPA運用研修編~

2018.09.11

 今回のコラムでは、RPAを導入した後、運用フェーズを迎える前にどのようなことを

現場の社員に対して教育を行えばよいか、RPA導入プロジェクトの経験から紹介したいと思います。

 

RPA運用フェーズにおける論点

RPAの運用フェーズを迎えるにあたって考慮すべき点は大きく

RPA業務全体の運用ルール」、「ヘルプデスク窓口について」、「ID・権限管理のルール

3つあります。以下、順番に説明いたします。

 

<RPA業務全体の運用ルール>

RPAを業務で使用していくにあたり、まずはRPA業務運用の全体像を知る必要があります

RPAではロボットを構築しますが、

それを「誰が」「いつ」「どこで」「どの業務を」「どうやって」行うかを決めなければなりません。

 

  • ロボ構築の申請方法

 

ロボ構築は現場社員が自身で行うこともあれば、

IT部門が主導してRPAを推進する形をとる企業では、

ロボ構築の機能はIT部門に集約したりと、企業によってやり方が分かれます。

 

また、ロボ構築を自身で行わない場合は、

申請してからいつまでにロボを使用開始できるのか

どのくらいの規模のロボットまでなら何週間以内にロボが完成するか

といったことまで決める必要があります。

 

ロボット構築を依頼する際にどう申請したらよいか。

私が参画したRPA導入プロジェクトでは、

ロボ構築の依頼を保守チームにメールで申請する体制を組みました。

 

ロボット構築を申請する際は、

業務フローやマニュアルと合わせてロボット構築のための申請書をメールに添付し、

それを見た保守チームがロボット化の可否判断を実施後、ロボ構築を開始するといった手順でした。

 

 

  • ロボットの内容変更の申請方法

 

ロボットの内容を変更する申請を出す際は、

上記のように一度新規でロボット構築の申請が出ているはずですので、

細かいロボットの内容はそちらを参照できるような仕組み

(例えば、フォルダ名や申請書ファイルのネーミングルールを工夫して以前申請したロボ内容を簡単に参照できるようにする等)

を作り、変更申請の際はロボットの管理番号と変更内容、変更理由のみを申請する運用としていました。

 

 

  • ロボ構築における制約

 

また、どんな業務でもロボ化してよいわけではなく、ロボ化についての制約も明確にしておくべきでしょう。

例えば、

承認行為をロボにさせない

費用対効果が出ない業務はロボット作成の優先度を下げる

顧客に直接影響がある業務の自動化は極力避ける

社内システムに高負荷を与えてしまう業務の自動化は避ける

等です。

 

 

  • ロボット構築ルール

 

ロボット構築ルールについても社内できちんと議論する必要があるでしょう。

例えば、

ロボットの命名規則をどうするか共通部品をどう使いまわしていくか

などがあげられます。

共通部品とは、一度作成したロボットを他のロボットにも転用できるようにすることです。

社内システムのログイン作業等、ある程度共通した作業は一度ログインロボットを作ってしまえば、

あとはそれを他のロボットでも使いまわしができるようにすることで、

ロボットの作成が効率的に進みますし、ロボットの品質も担保されます

 

 

  • 申請書フォーマット

 

ロボ構築の申請の際、申請者ごとに申請内容に違いや漏れがあると非常に手間なため、

これを防ぐためにも申請フォーマットを運用開始前の段階で整備しておくことをお勧めします。

 

申請内容は

・申請者の情報(氏名、部署)

・使用する社内システム

・月当たりの作業時間ロボット化できる業務か否かの確認

(承認行為を行わせない、等あらかじめロボ構築における制約事項や基準を設けるべきでしょう)

等があります。

フォーマットを作成することで、

申請内容の漏れが防げるだけでなく、ロボ構築における確認ポイントが明確になります。

 

 

  • ロボットが故障しても場合でも業務が回る業務設計

 

ロボットは一度構築したら終わりではなく、改作が必要なケースがあります。

 

例えば、ある外部Webサイトから単価等の情報をインプットして、それをExcelに貼り付けるロボットの場合、

インプット元の外部Webサイトのインターフェースが変更されると、

ロボットのデータ取得位置の情報も変わるため、ロボットの内容も合わせて更新しなければなりません。

このことから、ロボットが上記のような理由によって

使用できなくなることをあらかじめ想定した上で業務設計をする必要があります

要するに、ロボットに頼り切った業務運用をせずに、

ロボットが万が一故障しても、業務運用は正常に回る仕組みを検討するべきでしょう。

 

私が参画したRPA導入プロジェクトでは、ロボットが故障した場合でも業務運用が担保される仕組みとして、

手動業務用のマニュアルを作成したり、

1週間のうち1日はロボットを使用せずにあえて手運用で業務を行う

などの工夫をしていました。

  

 

<ヘルプデスク窓口について>

ヘルプデスクでは、RPAの総合受付窓口のような位置づけで、主にロボットの構築申請の受付、

ロボットの内容変更についての申請窓口、

ロボット障害時の対応やそのたRPAに関する問い合わせ管理の機能を果たします。

 

RPAツールは、プログラミングの知識が無くてもロボットが作れるとよく言われていますが、

そんなことはありません。ある程度のプログラミングの知識は必要です。

したがって、プログラミングの素養がないがロボを作成したいという場合はヘルプデスクに申請を出します。

 

上記でも述べた通り、この時に業務マニュアルや業務フローがあるとヘルプデスクで申請を受け付けた際も

ロボ構築担当者が業務のイメージをしやすく、ロボットが完成した後の認識齟齬を防ぐことができます。

最近では、社内ヘルプデスクにチャットボットを導入している事例もあるようです(下記をご覧ください)。

 

<参考Webサイト>

アイテック阪急阪神 RPAで社内ヘルプデスク業務を効率化する「チャットボット」入門セミナーを開催

https://itec.hankyu-hanshin.co.jp/event/2018/04/20180417.html

RPA Bank RPAで社内ヘルプデスク業務を効率化するチャットボット入門セミナー

https://rpa-bank.com/event/8017/

 

 

<ID・権限管理>

RPAで使用するIDPasswordは大きく分けて3つあります。

RPAツールを使用するためのID・Password」「Windowsアカウント」「社内システムID・Password」です。

 

  • RPAツールを使用するためのID・Password

 

まずRPAツールを使用するにあたってユーザ登録を行うと、

RPAツール上でIDPasswordが発行されます。

これはRPAを初めて使用する際に必要となり、主に新入社員などが申請の対象となるでしょう。

 

 

  • Windowsアカウント

 

RPAツールによっては、業務担当者のWindowsアカウントと

ロボットの実行端末の紐づけの設定を行う必要があります。

 

 

  • 社内システムID・Password

 

RPAで動かす社内システムのIDPasswordをあらかじめ記憶させることで、

ロボットの起動の都度IDPasswordを入力するのではなく、自動でIDPasswordを呼び出し、

処理を行うことが可能です。

 

ここで注意しなければいけないのは、

ある社員が他人の社内ID・Passwordを使ってロボットを起動し、機密情報を得る

等のセキュリティの観点からこのID・権限管理方法について検討する必要があることです。

このあたりの詳しい情報は下記をご参照ください。

 

<参考Webサイト>

KPMG RPA導入に伴う内部統制の整備ポイント~想定されるリスクにどう対応するか?~

https://home.kpmg.com/jp/ja/home/insights/2018/04/rpa-internal-controls.html

Accenture RPARPAガバナンス~本格導入に向けてのガバナンス整備の必要性

https://www.accenture.com/jp-ja/_acnmedia/Accenture/jp-ja/Documents/DotCom/FS-Architect/45/Accenture-Finance-FSArchitect-vol.45-1.pdf

株式会社イーセクター RPA の盲点 IT ガバナンスの重要性

https://www.esector.co.jp/special/rpa/rpa6.html

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回はRPAの運用フェーズを迎えるにあたって考慮すべき点といたしまして、

RPA業務全体の運用ルール」、「ヘルプデスク窓口について」、「ID・権限管理のルール

3つを紹介いたしました。

 

企業の規模や思想等によって運用フェーズで実施する内容は異なりますが、

大きい部分はそれほど変わらないと考えています。

既にRPAを導入し、これから運用を開始される場合はこちらの記事がお役に立てれば幸いです。

 

 

 

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