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RPA導入における確認ポイント ~運用保守編~

2018.08.27

今回のコラムでは、私が参画したRPA導入プロジェクトの経験をもとに、

RPA導入における運用保守の仕組みを検討する際の確認ポイントを紹介したいと思います。

 

 

ロボット構築の流れ

はじめに、ロボット構築における全体の流れを紹介します。

 

 

1.対象業務プロセスの定義:ユーザ部門が実施

まずはロボット化の事前準備として、どの業務に対して自動化を行うかを洗い出します

 

 

対象業務プロセスの選定にあたっては作業時間や業務の処理量、人数等、様々なアイデアがありますので、

実際に対象業務プロセス選定を行う前に一定の基準を決めておくことをお勧めします。

 

 

2.業務内容の記録(マニュアル化):ユーザ部門が実施

(1)で洗い出した業務内容(社内システムやツールの画面コピー等)を業務マニュアルや業務フローにまとめます。

 

各ドキュメントの位置づけとしては、業務フローは自動化後の業務全体の流れの把握用、

業務マニュアルは業務の詳細を確認するためのものになります。

 

ユーザ部門は、業務内容のドキュメント化が完了したら、保守チームにロボット化の申請を出します。

 

 

3.ロボット作成前チェック:保守チームが実施

保守チームはユーザ部門から提出されたロボット化の申請内容を確認し、ロボット化の可否について判断します。

 

ロボット作成にあたっては、どんな業務でも自動化できるわけではないため、

保守チームはここで一定の申請内容のチェックを行います。

 

 

確認内容としては、業務担当者名/対象業務名/対象業務の処理件数/インプット先のツール、

システム名/アウトプット先のツール、システム名/作業時間/作業頻度等があります。

 

これらの項目のチェックを円滑に行うためにも、ロボット作成前用のチェックリストを作成することをお勧めします。

 

 

4.ロボット作成:ユーザ部門または保守チームが実施

(3)の申請が通ると、次はロボット作成に入ります。

 

ロボット作成においては、RPAスキルの有無に応じて、ユーザ部門で行う場合と保守チームで行う場合があります。

 

後者の場合、保守チームはユーザ部門に対してロボット作成の所要日数をあらかじめ案内します。

ユーザ部門は申請した業務がロボット化されるまでは従来通り手作業での業務を継続します。

 

 

5.ロボットのリリース前確認:保守チームが実施

保守チームは、保守チームまたはユーザ部門でのロボット作成が完了した後、ロボットのリリース(稼働)前に、

ロボットの内容の最終確認を行います。

 

 

リリースの判断を行うにあたってチェックする項目としては、

ロボット化対象業務名/作成したロボットの仕様(処理頻度/処理スケジュール/合計処理時間/RPAツール名(複数導入している場合))/検証結果(検証環境/検証時に発生したエラー)等があります。

 

 

これらの項目のチェックを円滑に行うためにも、リリース前確認用のチェックリストを作成することをお勧めします。

 

 

6.リリース:保守チームが実施

保守チームはロボットを稼働させるために、サーバ上にロボットデータをアップロード(リリース)します。

 

ロボットは手動で起動される場合と自動で起動される場合がありますが、自動で起動される場合は、

サーバ上にロボットデータをアップロードする際にスケジュールを設定します。

 

なお、ロボットが複数ある場合は、ロボットの管理台帳の作成を行うこともありますが、

ロボットのリリースのタイミングで、ロボットの管理台帳を更新します。

 

 

7.ロボット実行

6)でロボットがリリースされると、ロボットの起動ができるようになります。

手動で起動されるロボットはユーザ部門によって手動で、自動で起動されるものは設定したスケジュールでロボットが実行されます。

 

 

保守チームの役割

RPAの本格運用が始まると、保守チームの役割が大きくなります。

保守チームは、ユーザからのRPAに関する問い合わせの対応やロボットの障害対応、新規ロボットの作成、

さらにロボットリリース前のチェック等を主に行います。以下で詳細を紹介します。

 

 

ヘルプデスク~ロボットの保守作業

ロボットの稼働が始まると、何らかの理由でロボットの改修が必要になったり、

新たにロボットの作成が必要になる場合等があります。

 

ヘルプデスクでは、このような問い合わせに対しての受付窓口の機能を果たします。

 

また、ヘルプデスクでは、ユーザ部門からの問い合わせ内容を社内ナレッジとして蓄積することで、

社内RPAスキルの向上に貢献します。

 

ヘルプデスクの具体的な業務内容としては以下のようなことがあります。

 

 

1.ロボットの不具合調査

稼働していたロボットが何らかの影響によって不具合となった場合に、保守チームが原因を調査します。

 

よくある事例としては、例えば外部Webサイトからあるデータをインプットするロボットがあげられます。

 

RPAでは、外部Webサイトからあるデータを取得する際、

あらかじめ外部Webサイト内のどの位置からそのデータを取得するか、位置情報(座標)を設定するのですが、

設定後に外部Webサイトの構成が変更になる(取得するデータの座標が以前と異なる)と、

うまくデータが取得できなくなる、といった事象が発生します。

 

 

こうした事象が発生した場合は、保守チームがロボットのどの作業に対して障害が発生しているかを特定した上で、

該当部分を修正することになります。

 

 

2.ロボットの新規作成

RPAが社内に浸透すると、ユーザ部門からユーザが行っている業務に対するロボット化の要望が出てきます。

 

保守チームはこうした要望の受付窓口としても機能します。

 

また、業務担当者から自動化の申請があっても、業務によっては自動化できるものとできないものがあるため、

そうした判断を行うのも、保守チームが実施します。

 

 

ロボットの改作

人事異動や組織改編に伴って業務内容が変更される際等、ロボットの内容もそれに合わせて変える必要が出てきます。

保守チームは、ユーザ部門からあがってきたこれらの要望にも対応します。

 

◎ロボットのリリース作業

業務の自動化にあたっては、何でも自動化をしてしまうと会社にとってリスクとなることがあります。

 

そのため、ロボットのリリースをする前にリリースチェックの工程を設け、ロボットの内容を最終チェックし、

会社にとって適正なロボットか(不正なロボットではないか)の見極めをします。

 

ロボット作成/リリース可否の判断には以下の観点が必要となります。

 

  • 観点1:高付加処理により、社内システム等に影響を及ぼさないか

 

ロボットの実行作業が高負荷である場合、社内システム等の運行に影響が出る可能性があります。

この場合、結果として顧客対応に遅延が生じてしまうこと等の事象が発生することが懸念されるため、

こうした業務のロボット化はリスクが高いと言えます。

 

  • 観点2:目視確認が必要な重要業務が対象になっているか

 

特に金額や顧客情報等を扱う業務に関しては、

たとえロボットでの業務自動化を行ったとしても最終的に人間の目によるチェックは継続して行うべきでしょう。

 

  • 観点3:大量顧客への重要情報発信等を行っているか

 

ロボットは、設定した命令に対して正確に処理を行いますが、もちろんミスも起こりえます。

対象顧客へ誤った情報を発信してしまうと会社の信用問題にもつながりますので、自動化のリスクが高いと言えます。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回のコラムでは、RPA導入後の運用保守の仕組みを検討する際の確認ポイントを紹介しました。

今後もRPAプロジェクトの経験を通じて得た知見を紹介していきますので、RPA導入時の参考にしていただければ幸いです。

 

 

 

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