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地方自治体におけるRPA活用導入のポイント (3/3)

2019.02.22

本コラムでは、前回内容から続いて、自治体へRPAを導入する時の注意点、要諦について述べていきます。

今回が一連のシリーズの最後になりますが、前回のコラムを参照したい方は以下をご覧ください。

 

地方自治体におけるRPA活用導入のポイント (2/3)

 

前回、前々回のコラムでは、自治体におけるRPA導入のポイントとして、

「RPAを入れる前に業務フローを変えよ」

「手書き申請からの脱却≒入力時点での電子化を図るべし」という点について述べさせていただきました。

 

 

いずれもRPAを導入する前の下準備の大切さを訴えた内容です。

通常のBPRの視点やタブレットなどのITツールを含めて、よりRPAの効果が増大するための土台を整えておくことが重要です。

 

 

今回のコラムでは、いよいよRPAを導入する段階になった時の話になります。

 

RPAプログラミングの細かいテクニックは別コラムに譲るとして、

ここではRPA開発をする上でのシステム設計やメンテナンスを含めた人員体制といった「仕組み作り」に特に焦点を当てています。

 

もちろん、これだけがRPA導入の成功の鍵であるわけではありませんが、

特に自治体で取り組む際の重要ポイントとして詳述していきたいと思います。

 

 

  1. メンテナンスのしやすさを考慮した人員体制・システム設計を

 

 

自治体にRPAを導入する際の重要論点として、メンテナンスのしやすさを考慮した人員体制およびシステム設計の重要性について言及したいと思います。

 

こちらについては、RPAの開発・メンテナンスを誰が行うかによって変わってきます。

 

RPAはそもそもの由来として、大規模システム開発案件の対象となりにくい日々の細々とした定型業務にスポットをあてたツールであり、

思想としてユーザーサイドで自主的に開発・メンテナンスが行えるようなUIを謳っています。

 

ただその割には多少のプログラミング知識が求められるため、

いきなりゼロから自社職員で開発を遂行するのが難しく、最初の期間はベンダーに依頼するケースが多いのが実情です。

 

こと主要都市圏以外の地方自治体におけるRPA導入に目を向けると、

開発・メンテナンスの人員体制およびシステム設計の方向性は下記2つのいずれかの方針にすることを推奨します。

 

これは、現在RPAを手掛けられるベンダーが主に首都圏をはじめとした主要都市に未だ限定されているため、

追加開発や改修のたびにその地方自治体にベンダーを呼び寄せることが中々困難である事に起因します。

 

参考: 自治体RPAにおける人員体制・システム設計

 

 

 

 

(1)自治体内職員で最終的に開発・メンテナンスできるようにもっていく

自治体の場合、セキュリティーポリシーの関係上、

RPAロボットをローカルPC端末もしくはオンプレミスの庁舎内サーバーに置かなければならない場合、

誰がエラー時に改修対応するのか」という点が非常に重要になります。

 

前述しましたとおり、現在RPAに熟練したベンダーは都市部に存在することが多く、

それらの企業を頻繁に呼び寄せることは現実的ではありません

 

仮にできたとしても、ベンダーのエンジニアが訪問するまでに日数がかかり改修のリードタイムが長引くことになります。

 

そのようなロボット配置≒システム体制の場合、簡易的な改修や追加開発は職員自らの手でできるようになることが最善の策となります。

 

こちらの方針では、最初の開発についてはベンダーのサポートを受けながら行いますが、

その期間中、一部のITリテラシーのある職員を特命大使としてRPA研修を積ませ、

最終的には自社リソースで追加開発や改修作業ができるようにもっていく事を狙います。

 

この場合、ベンダーに対して、RPA開発だけでなくトレーニングを含めた契約を予めしておくことが肝要となります。

 

 

それでもやはり、自庁舎職員でメンテナンスをしていくのに不安を感じる自治体もあると思います。

 

その場合は、ベンダーとの契約で予め、自治体地域在住のエンジニアを育成しメンテナンス業務にあたらせることを盛り込んでおくことをお勧めします。

 

首都圏などにいるベンダーとしては、個別自治体に自社エンジニア、特にRPAエンジニアを最初から抱えてはいないはずです。

 

よって最初の段階は既存エンジニアに出張させ常駐させますが、それと同時に地域内で採用活動をし、

開発後のメンテナンス人材を準備しておくことを自治体側としても意識して契約仕様を設計するのです。

 

自庁舎職員でRPA人材候補を見つける自信のない自治体にとっては検討の価値のある施策だと考えられます。

 

 

(2)ベンダーが改修できやすいところにロボットを配置し、ベンダーに開発・メンテナンスを委託する

先ほど、自治体においてはロボットを庁舎内に配置することが求められるケースがある、と述べましたが、

全ての自治体がそうであるとは限りません。

 

セールスフォースのPAASが自治体内でも存在感を示している通り、

最近では自治体側としてもクラウドサービスの利用にオープンなところも少なくありません

 

その場合、民間企業のRPA事例では実際にあることですが、

ベンダーが管理できる場所(AWS等クラウドのケースが多い)にロボットを配置し作業させることができます。

 

遠隔のクラウド上にあるロボットに自治体庁舎内にあるPCやサーバー内システムにアクセスさせる方法は幾つかありますが、

庁舎内にあるローカルPCを遠隔操作する場合はリモートデスクトップの技術が使われます。

(但し、リモートデスクトップについては既存の庁舎ネッワークによって可否が変わるため事前の検証が必要です)

 

 

上記のようなシステム体制ができれば、例えベンダーがその自治体近辺の会社でなくても、

比較的容易にメンテンスをすることが可能になります。

 

実際には、細かい設定などは現場PC上での動作等を参照する必要があるのですが、

少なくとも最小限のコストでメンテナンスを賄うことができ、

地方自治体にとっても都市圏にいるRPA熟達ベンダーに自分たちのRPA活用を任せられるという安心感を得ることができます。

 

 

今回、自治体におけるRPA開発・メンテナンスの人員体制・システム設計について方策案を提示させていただきましたが、

何もこれらが唯一解ではなく、自治体の状況によって他のパターンがありえます。

 

ただ、ここで言いたいのは、

「開発後のメンテナンスについて何の方針もなく、徒に導入を進めてしまうのは非常に危険」

ということです。

 

「一度RPAを作ったら、メンテナンスなど要らないのではないか」という意見をお持ちの方もいるかもしれませんが、

これは断言できます、多くのRPAプログラムには恒常的なメンテナンスが必須となります。

 

それは、RPAというものが、もともと既存のシステムやOS、アプリなどの「橋渡し役」として使われることが多く、

故にそれらの外的要因に強く依存してしまうからです。

 

例えば、既存の庁舎内システムの改変があれば、もちろんそこにアクセスするRPAロボットも改修が必要になり、

またインターネットサイトの構成が変われば、その情報を扱うロボットは修正を求められます。

 

従って、RPA導入を決めるのと同時に「メンテナンスをどうするか」というのはセットで考えるべきものなのです。

 

 

このコラムでは、特に地方自治体においてRPAを導入する上で気を付けるべき点を挙げさせていただきました。

 

自治体のRPA普及は正に始まったばかりで、今後ますます浸透していくことが予想されます。

 

もともと自治体業務はRPAと非常に相性が良く、

自治体職員の負荷低減およびそこで産まれた余剰時間をより重要な対市民へのサービスに回すための理想的なソリューションとも言えます。

 

今後ますます発展する自治体RPA化ですが、本コラムで書いたような要点を抑えることで、成功の確度を少しでも上げる事ができれば幸甚です。

 

 

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